1-1 セミナー難民のあなたへ
「もっとノウハウを!」
「もっともっと知識を」
「あの先生の話を聞き逃してはいけない」
いい講師、いい研修、より最新の知識、話題の実践を求めて
そして、最新の知見に触れたり、最高の講義を受けて
自分の職場に戻ってハイテンションな日々がスタートするわけです
「今日から私は生まれ変わる」
「なんか別人になった気がする」
「これから、コツコツと極めていくんだ」
そんな気分で、保育や、教育、療育を通してこどもたちともう一度新しい気持ちで向き合う。
だけど1週間たち、2週間過ぎると、
あれ・・・何を学んだのだっけ、いつの間にかいつもと変わらないいつもの日常がそこに戻ってくる。
そんな経験をなんども繰り返し、1年過ぎ2年過ぎ、、、
本当に自分はこどもと対峙する専門家として、成長しているのだろうか?
「もしかしたら、それっぽく見えるようになっただけで、本当の実践力は進歩せず、まったく変わらずにここまできてしまったのでは?」
そのような焦燥感にかられ、また新しい研修会に手を出してしまう。これまでの学びはまだ中途半端なままだというのに。
わたしもかつてはそうでした。毎週末、感覚統合療法だ、ボバースアプローチだ、ABAだ、TEACCHだ、AMPSだといろん研修に参加しては、講師に憧れ、受講者の中から自分と同程度の経験年数の受講者と自分を比較しては、一喜一憂していた。けれども、どれもこれも中途半端な学びで、さらに焦る思いが募っては新しい研修に手を出し、いつのまにセミナー難民へ化していた。
こんなにお金と時間を費やさないと、一流いや二流程度にもなれないのであろうか?
こどもの発達とは、その関連領域は多岐に渡り、関連知識も膨大である。だから、大御所と呼ばれる一部の優れた人の前にひれ伏し、偉大な理論や超人的な能力の持ち主にひれ伏し、申し訳ない気持ちでこどもたちと向き合う。
そんな、漠然とした不安と劣等感エンドレスループを繰り返している人たちのためにこの本を書きました。
もう大丈夫です!
どんな先生でもすくすく育つ!
明日からどんどん変わる。
進化が止まらなくなる。
なぜなら、この本は、知識や技術を入力するための本ではなく、知識や技術の入力を出力へ変換するためのコツを手に入れるための本だからです。
日々のこどもとのちょっとしたやりとり、同僚のケース発表、ちょっと開いてみた教科書、そうした日々のほんの少しの入力を、とてもパワフルで効果的な保育や療育、教育に変換することが出来るようになります。
ぜひ、みなさん高いエネルギーでこの本を読み進めてください。